新しい事業づくりや新しい試みを行う際には、わからないことや不明確なことがたくさんありますので、「仮説」を立てて、その仮説を検証しながら、徐々に仮説の確からしさを確認していくことが必要になります。
担当させていただいている「慶應義塾大学院大学のプログラムマネジメント」や「九州大学の地域政策デザイナー講座」、さらにいくつかの企業における「新規事業づくり」の講座においても、「仮説思考」について、お話をさせていただいております。
「仮説思考」とは、現時点で知りえている「情報」や「知識」を基に、こうではないかという仮説を立てながら、漠然とした問題意識や目的を具体的な行動に結びつけるための思考と言えます。
仮説思考のプロセスはさまざまな考え方があると思いますが、生方正也氏は『「60分」図解トレーニング 仮説思考』において、以下のようなプロセスを提案されています。最初は大胆に、徐々に丁寧、地道にという考え方がとても分かりやすいと思います。
仮説を立てることも大事ですが、検証が大事だなと思います。やり方としては、以下のような方法があります。
(1)調査してみる ⇒ まずは詳しく調べてみると仮説を裏付ける情報が見えてきます
(2)分析してみる ⇒ 得られた情報は様々に分析して、仮説を確認します
(3)実証してみる ⇒ 可能な部分で、実験をしてみて、正しさを確認します
(4)会話してみる ⇒ 専門家やステークホルダーと会話やインタビューで議論します
さまざまな方法がありますが、やはりやっている人に聞いてみるのが、一番効果的なようです。ビジネスモデル案を持って、専門家におたずねすると、「すでにやっているよ」や「それではお客様が喜ばないよ」と一蹴されて、へこみます。でも「これは面白いんじゃない」なんて言われると「よしがんばるぞ」となって、もう一歩深めてみるかと、丁寧に地道に検証してみる訳です。もちろん、チームメンバーで悩んで、苦しんで、議論することも大事です。
その先に実を結ぶ事業があることを信じて、皆さんと検討しております。実際に実現された方がおいでなのも、このような研修を担当させていただいているものとしては、嬉しい限りです。
プログラムマネジメントの部分に仮説を立てるための思考法なども含めて記載しておりますので、参考にしてください。
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