■「エンジニアリング・デザイン教育」のワークショップに参加しました(2018.02.24) 日本工学教育協会

 日本工学教育協会が主催するの「エンジニアリング・デザイン教育」のワークショップに参加させていただきました。工学院大学で2月24日(土)10:30~17:20で実施されました。

まずは、東京工業大学の斎藤先生から基調講演「デザイン思考を活用したエンジニアリング・デザイン教育」をいただき、工学院大学の見崎先生と松江工業高等専門学校の別府先生から事例をご紹介いただきました。その後は、グループに分かれて、エンジニアリング・デザイン教育の問題と改善方法について議論を行った後、全体での発表を行いました。最後に講師陣からのコメントとまとめをいただきました。さらに教育師についてのご紹介もありました。

斎藤先生からご紹介をいただいたデザイン思考のエンジニアリングにおける実践プロセスでは、共感でのざわざわ感(何か変なことを言っている)が大事、発想ではブレーキを踏まないこと、さらにプロトタイプは完成させるために作るのではなく学ぶために作るというお話がありました。

さらに、物だけ作ってはダメ、ストーリーファーストで、ユーザ体験を作り上げることが大事というお話もいただきました。

2017年12月に出版された「エンジニアのためのデザイン思考入門」は一度目を通したほうがよさそうです。

▼エンジニアリング・デザイン・プロセス

▼東京工業大学のエンジニアリング・サイエンス・デザインコースのホームページ


 見崎先生の事例では、スタンフォード大学に行かれておいでだった時のデザイン教育のお話をいただきました。スタンフォード大学でどのようにデザイン思考の教育が行われているかを詳しくご紹介いただきました。

その中で、デザイン思考のポイントとして、以下の3つを紹介いただきました。

 Creative Confidence

 Real Project

 Innovation is not an event

 別府先生は、4月に出版予定の「エンジニアリング・デザインの教科書」に基づいて、エンジニアリング・デザインの全体像をお話しいただきました。

 ワークショップでは、エンジニアリング・デザイン教育を実施されておいでの皆さんの悩みを共有し、質疑もはさみながら、議論を行いました。これまでの基礎科目との違いがデザイン教育にはあり、難しさがあるようです。デザイン思考で発想を広げることと、エンジニアリングプロセスでしっかりと作ることの両方をバランスよく行えることが重要です。エンジニアリングの世界では、どうしてもきちんと作るほうに重点が置かれるので、顧客視点でのデザイン思考をどう組み込んでいくかがカギということになりそうです。

【関連リンク】

• エンジニアリングデザインプロジェクト(EDP)成果物公開ページ

https://titech-edp.github.io/2016-edp-bc/

• スタンフォード大学のページ

https://interdisciplinary.stanford.edu/

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