「企業内でSDGsを推進する方、人材育成する方のためのセミナー」に参加しました(2018.02.26) イマココラボ

 イマココラボが主催する「SDGsカードゲーム」の紹介セミナーに参加させていただきました。

 2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」ですが、世界経済フォーラム ダボス会議2017年1月で議論されてから、急速に広がったとのこと、最近はワールドビジネスサテライト(WBS)にも「イマココラボ」が出たそうです。

 今回は、カードゲームの紹介セミナーですので、まずはカードゲーム「2030 SDGs(ニイゼロサンゼロ エスディージーズ)」の説明と体験から始まりました。

 イマココラボの事業ドメインとしては、SDGsの社内浸透などのコンサルティングをやっていて、その入り口としてカードゲームを開発されたとのこと。SDGsの紹介映像を見たり、最近の国や企業の状況をご紹介したりしていただきました。ちなみにSDGsの169のターゲットに数字の番号がついているものとアルファベットがついているものがあり、番号があるのは数値ターゲットで、アルファベットは手段を記載したものとのことです。

カードゲームでは、以下のものが配布されます。

● ターゲットカード(「大いなる富」「悠々自適」「貧困撲滅」「環境保護」「人間賛歌」の5種類です。我々のチームは、人間賛歌の伝道師でした。)

● お金と時間のカード
● プロジェクト(最初は2つ)

これ以外に、意思カードというプロジェクトをやるともらえるカードがあります。ターゲットカードに意思カードを集めるということが書かれているものがあります。

 そして、世界の状況を示すメーター(青:経済、緑:環境、黄:社会)です。


 今回は33人の参加で、2名1チームで、16チームができました。

ゲームは、前半の行動タイム、中間発表、後半の行動タイム、結果発表の順に進みます。ぜひ一度経験してみてください。

 ゲームが終わると、ゲームの実施状況や意図を説明いただけます。この部分はネタ晴らしになるといけないので、割愛します。

 まとめとして、SDGsは、世界の状況を可視化して、共有化する事で、行動が変わるということを狙っているとのこと。ここはちょっとだけ気になりました。世界の状況を本当に可視化できるか、さらに個人や企業が、実施したことが世界状況のどうつながったのかを可視化できるのかという点です。これがないとこれまでのさまざまな活動と同じようにいつの間にか萎んでしまうということが繰り返されないか心配です。可視化し、共有する仕組みはなかなか難しいと思います。

 一方で、「企業としてやっているよ」をアピールするには、結構やりやすい部分もありそうです。事例として、ウォルマートの「プロジェクト ギガトン」のご紹介がありました。ウォルマートは、2015年から2030年の間に事業本体の上流・下流まで含めたバリューチェーン全体での間接排出のCO2換算排出量を1億トン削減するという計画を立てているとのこと、ちなみに日本全体の排出量が12億トンとのことで、かなり壮大なゴールです。壮大なゴールを立てて、そこに向けて対応していくバックキャスティングの取り組みが重要とのこと。

 最後に、企業内で展開していくためのプロセス(社内浸透を実現するアプローチ)などもご紹介いただきました。

ステップ1:ステークホルダーでのゲーム体験会

ステップ2:一部署でトライアル
ステップ3:横展開

 リーダシップの観点では、以下の3つの視点があり、レベル1やレベル2になりがちだが、レベル3が重要なのだということです。

レベル1 傍観者

レベル2 課題解決型
レベル3 主体者 →私も起点

実際にゲームをやるには、半日は必要で、1日、3日間というものもあるとのことです。

 ゲームとして、それなりに楽しめます。チームの振り返りでは、このゲームから実際にSDGsの取り組みにどうつないでいけばよいのかがちょっとイメージしづらいというご意見もありました。あくまで入り口として雰囲気をつかんでもらうために活用するという形だと思います。

 今回は、社会インフラ作りのプロジェクト(下水処理や社会保障など)が実施されずに残っていました。公共投資部分をどのようにゲームの中で実現するかが、難しい形になっています。後半の行動では、経済と環境、社会をバランスさせる活動を全体で行うようになるのですが、それでも投資が大きく、その成果が直接に出にくい社会インフラ整備はなかなか行いづらいです。ファシリテータの方に伺ったところ、そのような問題が生じることをゲームの終了後に議論するとよいかもしれませんとのことでした。実際にゲームの後にブランクのプロジェクトカードを配って、企業としてどう行うかを検討する試みも実施されているとのことでした。

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【関連リンク】

▼SDGsカードゲームの概要

https://imacocollabo.or.jp/games/2030sdgs/

▼イマココラボ
https://imacocollabo.or.jp/


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