発言取り消しについて考える(2018.02.28)

 プロジェクトマネジャーの仕事は、90%がコミュニケーションだと言われることがあります。プロジェクトは、多くのステークホルダーとの関係性で進むものですので、プロジェクト・チーム外のステークホルダーとのコミュニケーション、そしてプロジェクト・チーム内のコミュニケーションともに重要です。そのコミュニケーション・ハブになるのがプロジェクト・マネジャーです。

 コミュニケーションの手段は、書類、口頭、チャットなど様々なものがあり、状況に応じて使い分けることになります。とはいえ、直接に口頭で伝えるのがインパクトは強いですね。一方で、言った言わないにならないように、プロジェクトマネジメントでは、口頭でもよいが、必ず文書(議事録)に残すようにということになっています。

この口頭でのコミュニケーション、特にフェース・トゥ・フェースでは、効果は大きいですが、つい言い間違ったり、興奮して、言わなくてもよいことまで言ってしまったりという困った点もあります。政治家の方が失言をして、「発言を撤回させていただきます」とお詫びする例が最近結構多いですね。「根拠が間違っていたことがわかり、発言が間違っていたので、撤回します。」は、まだ理解できますが、ありえない言葉を発言して、撤回しますは人格が露出してしまっているので、撤回しても意味がなく、「反省します。」が正しい対処法だと思うのですが、素直に反省する方はあまりいないので、やっぱり失言が本音なのでしょうね。プロジェクトの中で、つい興奮して、余計な一言を言ってしまったときは、素直に「ごめんね」と謝りたいところです。

▼コミュニケーション・モデル

プロジェクトでも、電子的なコミュニケーションが、多くの割合を占めるようになってきました。電子メールでの間違いメール問題、SNSでの炎上などの問題もありますね。多くの問題が発生するので、電子メールを送信してもしばらくは取り消せる機能なども活用されています。公的なプロジェクトでは、活用されないとは思いますが、LINEはとても便利な手段で、ビジネスでも一部活用されています。私も個人的なコミュニケーションはLINEに頼っています。電話もLINE電話です。このLINEとても便利ですが、簡単に遅れるので、つい間違いというのが結構多いです。短い文章で送ってしまうので、確認が不十分になりがちです。変換ミスや文字抜けがあってもつい送ってしまって、ああ・・・となります。で、LINEも発言撤回機能が必要と考えたようで、「送信取消」という機能が追加されています。相手が確認する前ならば、発言を取り消すことができます。でもこの機能とっても中途半端で、送信相手に「〇〇がメッセージの送信を取り消しました」と表示されます。これが表示されると、何を取り消したんだろうととても気になります。何回も取り消されると「なんなんだ」という気になってしまいそうです。取り消したということは、なんかやばかったんだよな。ということは、本音をつい書いちゃった後、取り消したんじゃないかとうがった見方をしそうです。なので、「発言撤回機能」は使う気がしません。人間なので間違うことはある。むしろ「間違いました。ごめんなさい。」と正直に追加送信したほうが、コミュニケーションは、改善されるような気がします。こんな間違いするんだ、人間味があるなあと感じてもらえるように思います。いや、そう思ってほしいなと願っております。

【関連リンク】

▼Lineのメッセージ取り消し機能
http://appllio.com/line-cancel-message

▼Lineのメッセージ取り消し機能はダメだと怒っている人もいますhttps://rocketnews24.com/2017/12/13/993930/

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