プロジェクトマネジメント学会に参加いたしました (2018.03.11)

 プロジェクトマネジメント(PM)学会の春季大会に参加させていただきました。

3つのキーノートに加えて、アジャイル関連、AI関連、そしてチーム力の向上などの発表を中心に聞かせていただきました。

 キーノート1は、横山弁護士による「裁判例によるプロジェクトマネジメント」で、ユーザーサイドとベンダーサイドの裁判結果の動向をお話しいただきました。ベンダー側にプロフェショナルとして、プロジェクトマネジメント義務があることが明確になっていること、一方で、ユーザー側にも協力義務があり、両者ともにプロジェクトを成功させる義務や責任があることが裁判事例にも明記されてきていることをお話しいただきました。プロジェクトの途中で、ユーザーサイドから要求が拡大した時に、リスクについてユーザーに説明する義務がある。逆に説明を十分に行えば、ベンダーサイドは、プロジェクトがうまくいかなかったとしても責任を問われないというお話もありました。とはいえ、両者で協力して、協力してプロジェクトを成功させるのが一番ですねとお話しいただきました。

 キーノート2は、富士通のAI「ZINRAI」について、キーノート3は日本アイ・ビー・エムから「ブロックチェーン」について、お話しをいただきました。

発表の中でも、プロジェクトマネジメントへのAIの活用がかなりありました。プロジェクトのリスク判定にAIを活用する事例が多いようでした。皆さんのご説明の中で、危ないというリスクはAIで判定できるが、なぜ危ないのか、どうすればよいかがわからない。さらに判定に使われている情報はデータであり、プロジェクト・マネジャーやメンバーが感じている定性的な情報など、現状のAIで判定している情報はまだまだ不十分であり、今後の検討が期待されるということでした。研究分野として期待できる分野ですね。PM学会の研究委員会にも「人工知能(AI)と統計モデル研究会」が設立させています。

 2日目の午前中は、教育・出版委員会の「PM標準カリキュラム」セッションがあり、PM学会教育・出版シリーズ「プロジェクトマネジメント入門 (第2版 第2刷)」、「事例編」などの説明と討議が行われました。私も大学教育に携わっておりますので、テキストや事例を活用させていただきたいと思います。

▼PM学会のページ

【関連リンク】

・PM学会のページ

http://spm-hq.jp/

・PM学会教育・出版シリーズ 「プロジェクトマネジメント入門 (第2版 第2刷)」

https://www.spm-hq.jp/distributed/detail.php?id=13


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