東京ミッドタウン・デザインハブ 第71回企画展 地域×デザイン2018 -まちとまちをつなぐプロジェクト- に参加させていただきました (2018.03.09)

 東京ミッドタウン・デザインハブで、「地域×デザイン2018 -まちとまちをつなぐプロジェクト」という企画展が行われておりました(2018.2.23~3.11)。この中で行われた3月9日(18:00~20:50)のトークイベントに参加いたしました。この日は、働き方改革をテーマにパラレルワーク(複業)に関する以下の3つのセッションです。

1) トヨタ・Amazonを経たパラレルワーカー

2) 複業を活用し成果を上げる老舗企業ウエダ本社

3) 登山者用地図アプリで圧倒的シェア・福岡発ベンチャー企業ヤマップ ~ライフデザイン×働く~

 政府の要請にこたえて、各企業が3%の賃上げを目指していましたが、実態はなかなか難しい状況であることが、今週の各社のベアの回答を見てもはっきりとしています。そのような中で、複業(副業)を認める企業が増えていくのは、間違いがないと思います。

▼デザインハブのページ

Tokyo Midtown Design Hub | 東京ミッドタウン・デザインハブ

2018031620180422開催まで1日2018022320180311会期終了4日2017040120180331好評開催中16日 prev next 続きを読む...公益財団法人 日本デザイン振興会(JDP)1969年設立。日本で唯一の総合的なデザインプロモーション機関として「グッドデザイン賞」の運営をはじめとした、各種のデザインプロモーションおよびコーディネーション事業を展開しています。公益社団法人 日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)1978年設立。現在3,000名の会員を擁する日本で唯一のグラフィックデザイナーの全国組織です。年鑑の発行、展覧会やセミナー、地域振興や公共デザイン、デザインの権利保護などの活動を展開しています。武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ(D-LOUNGE)2012年4月開設。武蔵野美術大学は、美術家・デザイナーの養成に努め、日本の美術・デザイン教育の一翼を担ってきました。D-LOUNGEでは、企業・社会・大学がさらなるつながりを持つための人的交流の場を提供しています。インターナショナル・デザイン・リエゾンセンターデザインを中心とした国際的な連携拠点として、国内外の産業界や研究教育機関、デザイン団体などとの連携により、活発な発表や交流の機会の創出、国際的な人材の育成を支援します。 “Tokyo Midtown Design Hub Mail News”は、東京ミッドタウン・デザインハブに関する話題やデザインイベントを中心に最新のデザイン情報をお伝えするメールニュースです。 購読料:無料 編 集:東京ミッドタウン・デザインハブ事務局 配信をご希望の方、また配信の停止をご希望の方は、下のボタンより登録してください。 メールニュースに登録

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1)「自分らしく働くキャリアデザイン ~元トヨタ社員のパラレルワーク~」

TESIC株式会社 川越貴博

 最初のセッションは、トヨタやAmazonさらに複数のスタートアップ企業を経験された川越氏からのプレゼンテーションでした。今年1月にご自身の会社を立ち上げられたということで、私も1月に自分の会社を作りましたので、どんな風に考えておいでかに興味がありました。

 シンプル思考と実行力が必要なこと、特に着眼点、現状と目標、仮説と調査、費用対効果をきちんと考えること。さらにセルフマネジメントができること(時間管理&段取り、モチベーション維持、協創)などをお話しされておいででした。パラレルワークでは、時間が重要なので、会議なども最低限の時間で議論をし、行動に結びつけていくことが必要で、パラレルワーカー同士だと、参加者が皆この重要性を理解しているので、スムーズに進むとおっしゃっておいででした。だらだら会議、無駄な議論をやめて、シンプルにその中で、協創による価値を生み出すことが重要ですね。


2)「複業」を通じて地方と都市を繋ぐ~ウエダ本社の考える未来の組織像~

株式会社ウエダ本社 代表取締役社長 岡村充泰

協力:一般社団法人WorkDesignLab 代表 石川 貴志

 二つ目のセッションは、働く人を生き生きとするオフィス作りをされておいでのウエダの社長である岡村氏より、ウエダの取り組みをご紹介いただきました。後半は、パラレルワーカーとして協力されたサイボーズの浦田氏も加えて、石川氏のコーディネートにより、パネルディスカッションが行われました。

 石川氏は、サラリーマン・イノベーターの集い(企業横断の新規事業担当者コミュニティ)というイベントをやっておいでとのことで、3月20日に横浜開催で、私も参加させていただく予定です。横浜市経済局とのコラボイベントということで、慶応大学大学院SDMのプロジェクト合宿研修に参加された横浜市の方とも再会できるかもしれないと期待いたしております。

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◆サラリーマン・イノベーターの集い in横浜vol2

http://work-redesign.com/

【日時】3/20(火)19:00~21:45

【会場】BUKATSUDO (横浜市西区みなとみらい2丁目2番1号 ランドマークプラザ 地下1階)

【参加費】無料(懇親会参加は1,000円)

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3)「地方企業がつくる未来 〜 八百万的ベンチャーエコシステムを目指して 〜」

株式会社ヤマップ 春山慶彦

 最後は、福岡県春日市で、登山に関するサービスを展開されておいでの春山氏の講演でした。スマートフォンを活用して、日本の自然・風土の豊かさを再発見する“仕組み”をつくりたいとYAMAP(ヤマップ)を起業されて、この分野では日本を代表する企業になっておいでです。出版社経験の後、世界での様々な経験(イヌイットとの狩の経験など)をされて、福岡に帰られて、スマートフォンを活用した登山に関するサービスを開始されたとのこと。お話の中で、スマートフォンを活用し、GPSと地図によるオフライン(山ではまだまだ電波が届かないところが多いので、オフラインで使えることが大事)で使えるツールを提供している。

 しかし、ツールの部分だけでは社会に広がらない。サービスを拡大して、さらにサービスにコミュニティを組み込むことが重要である。サービスの拡大には、利用者、企業と関係作りが大事であるということで、以下のような取り組みをされておいでとのことです。

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サービスと関係づくり

1)当社もユーザーであること
ユーザーとして確認

2)徹底した顧客サービス
信頼してもらえる

3)リアルイベントの開催
リアルなアクティビティが重要。ネットはリアルに起きている「ざわざわ」を拡散はできるが、「ざわざわ感」は作れない。「さわざわ感」はリアルにあり。

 これはエスノグラフィーでも言われていることですね。リアルな現場に行って、違和感(ざわざわ感)を感じることが大事です。春山氏は、スタンフォード大学にも訪問されたことがあるとのことでした。その時に、スタンフォード大学では、デザイン思考を教えているのではなく、教養を教えていくのだという話を聞いた。普通ならば、「そうなんだ。やはり人間の根源が大事なんだ。この大学で学んでみたい。」と考えそうですが、春山氏はそうならば、スタンフォード大学で学ぶ必要はない。起業の現場にいれば、人の心がわかる。チームで作ることの大事さを体現できる。と考えられたとのこと。慶応大学大学院SDMで、プログラムマネジメント(システム・デザイン思考)の講座を持っているので、大学にも来てほしいなとも思いましたが、自らが起業することでリアルに感じられるというのは、私もその通りだと思います。企業での新規事業作りの研修もやらせていただいておりますが、その中でも企業の一部門ではなく、新しい事業は自ら起業する意思を持って取り組んでいくことの重要性を感じております。これは独立するという意味ではありません。企業の中であっても自分がやるのだという意志とその行動が大事であるということで、松下幸之助氏も商店経営、一人一人が創業者とおっしゃっていました。

 私は実家が、春日市のすぐ近くの筑紫野市にあり、若いころは太宰府市にある宝満山に走って登っていた経験があります。とても親近感がわきました。

▼春山氏の記事

http://careerhack.en-japan.com/report/detail/526


 パラレルワークについては、私自身もこの5年間は、1年ごとの更新契約の社員であり、副業を認めていただいており、土日を中心に大学や複数の研修を実施させていただいておりました。企業外での活動が、企業内の研修にもとても良い効果を生むことを実感しております。多くの方が、幅広く活動することで、日本全体のポテンシャルアップにつながると思います。このような動きが社会全体に広がってほしいと願っております。

【関連リンク】

・東京ミッドタウン・デザインハブの地域×デザイン展のページ
https://www.mpd.ac.jp/lds/2018/#event

・デザインハブのページ
http://designhub.jp/

・Work Design Lab (石川氏) のページ
http://work-redesign.com/

・YAMAPのページ及び春山氏の記事
https://yamap.co.jp/
http://careerhack.en-japan.com/report/detail/526


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