慶應義塾大学大学院で実施させていただいております「プログラムマネジメント講座」が終了いたしました。2018年の9月22日に開始し、5日間、全15回を完了いたしました。この講座では、P2M(プログラム&プロジェクトマネジメント)に基づいて、プログラムマネジメントの一連のプロセスをご自身の事業で検討いただき、最終5日目には全員の方に発表をいただきました。
今年は、34名の多くの方にご参加をいただきましたので、お一人当たりの発表時間が、短く(5分発表+2分質疑)なってしまいましたが、講義時間を少しだけオーバーして、何とか全員の方に発表をいただきました。
社会人の学生の皆さんからは、製造業、サービス業、通信業、医療などさまざまなビジネスを検討いただきました。また学部から来られた学生の皆さんはご自身の経験や推進してみたいこと、お母様のお仕事などで検討をいただきました。
「プログラムマネジメント講座」では、プログラムマネジメントのミッションプロファイリングとプログラムデザインを自らの事業で描くことによって、実践的に活用いただくことを意図しております。ミッション表現や価値の関係性、シナリオ展開では、コーヒーチェーンなどの事例もご紹介をしながら、ツールの活用方法に慣れていただいてから、ご自身の事業で検討いただきます。しかし、ご自身の事業で描くことによって、生じるデメリットもあります。たとえば、思考が現実にとどまってしまう、さまざまな制限や現実は難しいということで発想の広がりが出ないという面があります。そこで、講座の最初にチームを作っていただき、このチームで事業内容を議論いただくことで、ご自身の気づかなかったことや発想の広がりをデザイン思考的に実施していただいております。さらにビジネスモデル・キャンバスやバランス・スコア・カードの戦略マップなどを最終の戦略のまとめやプロジェクト創出に活用いただきますが、これらの検討の中で、デザイン思考で考えたアイディアを全体として矛盾や抜けがないかを検討(システム思考)をいただく形になります。
チームで検討いただいた内容をさらに全体で議論することで、さらにレベルアップすることも実施させていただいております。
大学院の1年次で実施させていただく講座で、プロジェクトマネジメントの講座を受講される前にやりますので、講座の最初の段階では、かなり悩まれる方がおいでです。もちろん、その段階でもある程度のご説明や議論を行うのですが、やはりご自身の実感の沸くテーマで実際に検討いただくことに意味があると思います。当初悩まれておいでだった方も一通り、実践してみると全体像が見えてきて、今までとは異なったより広い思考ができるようになるようです。この講座は、大学院の正式の講座になりますが、毎年秋に実施しております(今年は春になる可能性もあります)「プロジェクトデザイン合宿研修」においても、この講座をぎゅっと圧縮してご経験いただくことができますので、ご参加いただければ幸いです。
▼プログラムマネジメントの全体像
▼プログラムマネジメントプロセスと活用する手法
▼プロジェクトデザイン合宿研修2018年度
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