◆『プロジェクトマネジメントにおけるデジタル革新』PM学会  (2019.01.23)

 毎年実施されております「プロジェクトマネジメント学会(以下:PM学会)」の新春セミナーに参加いたしてまいりました。昨年は大雪で中止となっており、2年分の内容が熟成されているということでした。

 テーマは「プロジェクトマネジメントにおけるデジタル革新」ということで、データの活用や人工知能(AI)についての話題が提供され、パネルディスカッションでも議論されました。AIのプロジェクトへの活用はだいぶ進んできた感がありますが、パネルディスカッションでは、まだまだ人間が大事なのだというお話が中心でした。AIではまだわからないことが多く、たとえそれなりの予想が出たとしてもなぜそうなるのかがわからないので、活用が難しいということが議論の中心になっておりました。

 私の感想は、プロジェクトはもともと人間がやってもよくわからないことが多いので、意外にAIに任せてしまったほうが良いのではないかと感じました。現状ではリスクの判定などですので、まだ十分ではないのですが、ある条件を与えて、計画を作るさらにそれを着実に実行するというのはAIが得意とする分野で、意外にAI化してしまったほうが、人間の余計な恣意的な意思が入らないので、うまくいくのではないかとも感じます。なぜそうなるのかについても人間が作ったものも、なぜプロジェクトが成功するかというのは論理的に説明が難しいもので、AIで動かしてみて、成功したものが累積されていけば、それなりに分析も進むように思います。問題が発生したときの対応もAIの判断に任せてみると人間が迷いながらやるよりも良いのかもなどと考えてしまいます。

 プロジェクトマネジメントは、AIに任せて、人間は事業デザイン(プログラムデザイン)に専念できると嬉しいなあというのが私の想いです。私自身もこの部分を中心にこれからは進めていきたいと考えております。

 最初の講演は、文教大学の関教授(PM学会会長)のお話でした。基本の考え方として、人手不足、難しくなるプロジェクトなどの背景からデジタル革新は必然的に広がるそれがどこまで行くのか、人間のPMがいらなくなるところまで行くのかという点で、パネルディスカッションでもこの点を議論いただきました。

 各社の事例のご紹介は、結構進んだなあという印象で、もしかするとデータ活用やAIはプロジェクトマネジメントを大きく変えてくれるかもしれないという期待を感じるものでした。

▼関教授のキースピーチのまとめ

▼PM学会新春セミナーの案内

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