ある仕事の関係で、茶畑を歩いてきました。参加したのは、西武鉄道がやっているウォーキング&ハイキングの「新茶を楽しむ桜山展望台と茶畑ウォーキング」です。西武池袋線の元加治駅から桜山展望台を目指します。元加治駅にはスタート受付が設置されていました。
受付をすますと、経路を示す地図をいただきました。遊歩道(北ルート)から登って、遊歩道(南ルート)を下り、茶畑をめぐるルートのようです。
▼西武鉄道のウォーキング&ハイキング案内のページ
しばらく普通の道を歩きます。別のイベントもあるようで、ゼッケンをつけた人たちが前を歩いていました。
いよいよ山道に入ります。こちらは遊歩道(北コース)です。
結構な山道を登ります。参加者が多いので、連なって上る場面もありました。息を切らしている人もおいででした。団体さんが多いかと思いきや単独参加の方が多く、せいぜいお二人での参加という感じでした。
山頂が近づくと逆に整備された道に出ます。後でわかりましたが、下りの遊歩道(南コース)は全部舗装されていました。こちらからだとゆっくりと登れるようです。
定期的に山の手入れをしておいでの活動があるようです。確かにきれいに整備されています。
こんなものもありました。
山仕事の広場に着くと、スタッフの皆さんが迎えてくださいました。伊藤園さんの協力で、無料で、「おーいお茶」をいただきました。
山道を登って、全行程の3分の1くらい来たところでの飲み物はとても良いタイミングです。9時30分開始で、お聞きしたのは11時過ぎくらい(受付の締め切りは12時です)でしたが、すでに受付が900人を超えているとのことで、1000人は間違いなく超えそうとのことです。
スタッフの方に伊藤園の方もおいででしたので、お茶の最近の動向を少し伺いました。
インバウンドの抹茶人気で、抹茶が足りなくなっているそうです。山を下りた先の茶畑に伊藤園の方がおいでで、伊藤園契約の茶畑でお茶の葉摘みができるそうです。
少し上ると桜山展望台です。茶畑全景が見渡せるそうです。
ヘリコプターが飛んでいたので何事かと思ったのですが、この日は天皇陛下が入間の茶畑を訪問されておいでとのことで、警備が厳しかったようです。私の移動にはなにも問題ありませんでしたが、確かに警察官の方があちこちに立っておいででした。次の日(25日)に秩父の全国植樹祭で植樹をされる予定だったようで、その前に茶畑を訪問されたようです。
▼天皇陛下、茶畑を訪問
結構高さのある展望台です。
展望台に上ると、茶畑の全景が見渡せます。入間市は本当に茶畑で埋め尽くされています。「狭山茶」と言いますが、ほとんどは入間市で栽培されているとのこと。入間市の金子台の台地の地盤と日当たりの良さがお茶栽培に最適なのだそうです。金子台は関東ローム層(赤土)が10メートル以上で、「武蔵野台地」の中でも最も厚く積もった場所で、ローム層の下に砂や石ころの層(砂礫層)があり、水はけがよいのが特徴で、これがお茶の栽培に適した水はけのよい土壌条件の場所とのことです。
山を下ります。遊歩道(南コース)はこんな感じでとても歩きやすいです。
茶畑に入ります。電信柱の横に立っている柱は防霜ファンです。収穫前の遅霜は茶農家の大敵で、防霜ファンで地上6~7m付近の暖かい空気を吹き降ろすことで、霜を防ぐそうです。
山仕事の場に続いて、再び、大谷選手が迎えてくれました。この付近は伊藤園が委託栽培をしている茶畑で、伊藤園の方が案内してくださり、新茶の茶摘み体験ができました。と言っても自分でお茶が作れるわけではないので、少しだけ摘ませていただきました。後で入間博物館の方が教えてくださいましたが、天ぷらにするとおいしいそうです。
ここでは、伊藤園の方が質問に答えてくださいました。
先にお話をしました抹茶は、日本人のソールフードということで、海外からのインバウンド需要がとても盛り上がっているとのことです。ただし、抹茶でお茶を飲むというよりもアイスにかけるとか抹茶のお菓子とかの需要が多いとのことでした。
伊藤園は、様々な場所でお茶を栽培されておいでとのこと、一番多いのは静岡で、自社工場は静岡にあるとのことでした(他に福島にもある)。狭山は委託栽培をしておいでです。工場は委託工場に依頼しておいでとのことでした。実際に全国の茶摘採面積でも、静岡が最大で46%、次いで鹿児島が20%、狭山は8番目で2%のようです。
また、昨年の5月に汐留にお茶の博物館を開園されたとのこと、ちょうど一周年ですね。
この博物館のミッションは、以下の通りです。
お茶を通じて和文化と食文化を継承するため、
1. お茶を中心とした和文化・食文化に関する資料を収集・保管、調査、研究、教育・展示し、お茶文化、和文化、食文化の知識の普及を図ります。
2. 人々のお茶文化、和文化、食文化に対する思想の高揚を図ります。
3. お茶文化、和文化、食文化を通じた人々の繋がりを創出し、健全な地域社会の発展に貢献します。
未来のお茶文化の共創拠点として皆様とともにお茶を学び、楽しめる博物館を目指してまいります。
(出所:伊藤園お茶の文化創造博物館webページより)
この博物館は、パナソニック汐留美術館の隣にあって、合同企画も実施されておいでのようです。私はパナソニックに在籍しておりましたので、御縁を感じました。新橋のパナソニックには、今週も参りますので、どこかで伺おうと思います。
▼お茶の文化創造博物館
茶畑ウォーキングの本来のルートは、ここから仏子駅に戻るのですが、私は入間博物館で、お茶の歴史を学ぶことにしました。入間博物館の内容は、別途レポートいたします。
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